どうして・・
···帰ってこない
あの日(式の当日)は、朝から
携帯がずっとなっていた。
美春が、怖がるから終いには
電源を落としたとき
チラリと 見えたのは
父親から····と、式場から······
今日は、彩羽との····しき·····
青い顔の俺に····気づかずに
すり寄ってくる美春を
俺は、罪悪感から
逃げるように
美春が意識を飛ばしても
抱き続けていた。
なぜ、誠意をしめなさかったのか
早く話して、土下座でもなんでもして
きちんと詫びをしていれば
少しは······違っていたのだろうか·····
考えながら、マンションに戻る
美春は、まだ帰っていない。
今日から働き始めたのだろうか
俺は、洗濯物を干して
夕飯を作る
料理は、苦手ではないが
母親や彩羽のようには作れない。
19時になり、20時になっても
美春は、帰って来なくて
俺は、一人で食事を取る。
いっそ、このまま
帰ってこなくてもと、思うが
支払いが終わるまではと、思う
どれだけバカだと自分を嘆く
騙されて、こんな思いをさせられても
それでも····抱けるんだ····と。
自分のアホさかげんに····呆れる。