どうして・・

···お迎え


半年を過ぎ

正直····私は、もう諦めていた。
一華さんにご迷惑をかけたと。

だが······

一華さんから
「見つかった。」
と、連絡を頂いた。

本当に、沢山お礼を言って
料金を請求して欲しいと
お願いしたが
一華さんも奥菜先生も
とってくれなかった。

山口 理恵さん 32歳
日本で幼稚園の先生をされていると。

私は、山口さんへ長いメールを送った。
後は理恵さんからの返事を待つだけ。
理恵さんが幸せなら、それで良い。
もし違うなら、幸せになって欲しい。

高田さん→36歳
理恵さん→32歳
律→33歳
彩羽→31歳

3日後に·····
理恵さんから返事がきた。

理恵さんは、高田さんと別れてから
6年が過ぎたが今だに一人だと
書いてあった。

何度か、交際の話しもあった
両親を安心させる為にお見合いも
したが、結婚まで進まなかったと。


私は、失礼を承知で
〔高田さんの事は忘れていますか?〕
と、訊ねると
〔忘れられないけど
彼が私に気持ちがあるはずがない。〕
と、返された。

私は、律の為に
高田さんがとった行動を伝えて
〔ドイツに一度来て頂けませんか?〕
と、お願いした。
今、高田さん達は動けないから。

理恵さんは、
〔少し考えさせて下さい。〕
と、連絡してきた。

もちろん、理恵さんにとっては
大変な決断を強いられる

だから
〔返事お待ちしています。〕
と、返した。

実は、会社の創立一周年を
祝うパーティーがあるのだ。

彩羽は、その日
理恵にきて欲しかったのだ。

律は、彩羽にドレスを選ばせて欲しいと
お願いして一緒にお店にきていた。

だけど、律は
あれもダメ、これもダメと
煩くて、
「もう、自分で探す。」
と、言うと
「ダメダメ、これ着て
これが最後。」
と、言われたのは
薄いパープルで、袖はシースルー
背中は大きく開き
首の所で細いリボンで結ぶ
ウエストは細目で
下はフレアタイプで膝少し下の
長さとなっていて
彩羽のスタイルを美しくみせられた。

あちこちに彩羽の瞳と同じ
グリーンのビーズがちりばめられていた。
彩羽も着に入り
このドレスに決まった。
ピアスとネックレスを会わせて
ヒールもお揃いにした。
「律、ありがとう。」
「良かった。気に入ったのがあって。」

こうしているが
私達は、恋人同士ではない。

律とは、お互いの誕生日や
クリスマスイブは
一緒に過ごしている。
バレンタインは、律と矢島さん
高田さん、チーロにあげる。

律は毎回
「俺のは、本命だよね。」
と、言うが私は、笑ってごまかす。

ホワイトデーの時は
必ず食事に連れて言ってくれた。

クリスマス当日は
おばあちゃまの家で盛大に行われる。

律や高田さん、怜さんも怜さんの
奥様の飛鳥さんも参加することも。

明後日がパーティーの日と
なった時
理恵さんから連絡が着て
〔ドイツへ一度行きたい。〕
と、連絡が来た。

私は、パーティーの話をして
〔是非、その日に来て
     頂けませんか?〕
と、話した。

理恵さんは、恐縮していたが
了承してくれて
私は、航空券の手配をして
(私がきて欲しいとお願いしたから、
理恵さんは、自分でと
言われたが、ここは私は引かなかった。)
当日空港に迎えに行く
と約束も取り付けた。

前日にくる理恵さんに会わせて
高田さんと律には、
「用事があるから休みたい。」
と、伝えた。

律は、なんの用事かと
煩かったが
おばあちゃまの用事がだと
嘘をついた。
おばあちゃまには了解をもらっていた。
矢島さんと空港に行くこともあり。
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