小学校で初彼に再会しました
ピロンピロンピロン!!
けたたましい音で携帯が鳴り響く。見ると、防災速報のアプリから避難勧告の通知が来ていた。
2日前から降り始めた雨は、未だ止むことなく、降り続いている。しかも、今日の昼前から、突如、激しさを増し、大雨洪水警報が発令された。勤務先の保育園は休園となり、子供たちをお迎えにいらした保護者に引き渡して、私たち職員も、順次、帰路に就く。
そして、今、夕方18時前に、避難勧告が出たのだ。
どうしよう。
私は職場近くのアパートで一人暮らしをしている。
大雨の中、1人で避難するのもなぁ……
私は、窓から外を眺める。激しい雨音がすること以外は、至って普通で、取り立ててそんなに緊急を要するようには見えない。
きっと大丈夫でしょ。
私は、もう少し様子を見ることにした。
どちらかというと、この先、停電になることの方が怖い。私は、急いでカップ麺に湯を注ぎ、晩ご飯を済ませる。
ふぅぅっ
お腹いっぱいになった私がテレビを付けると、あちこちで河川の氾濫が起こっているようで、どのチャンネルも報道特別番組をやっている。
やっぱり、避難した方がいいのかな。
20時、私がテレビを見ながら不安に思っていると、再び、携帯が大きな音を立てた。
《避難指示》
これ、勧告より上だよね?
危ないってこと?
窓から外を見ても、もう暗くてよく分からない。
でも、やっぱり避難しなきゃ。
私は、リュックに着替えと水、朝ごはん用に買ってあったパンとお菓子を入れ、汚れてもいいジャージに着替えた。
廊下に出て階段を下りると、今も激しく雨が降り続いている。だけど、こんな所で立ち尽くしているわけにもいかない。私は、意を決して雨の中に足を踏み出した。
降り続く雨に排水が間に合わないのか、道路は10㎝ほど冠水して、川のようになっている。私は、ジャージの裾を膝までまくり上げて、じゃぶじゃぶと水の中を歩く。スニーカーの中では、足が動くたびに、くちゅんくちゅんと不快な音を立てる。それでも、私は、最寄りの避難所である小学校へと向かった。
用水路などへ落ちないよう、慎重に歩き、10分ほどで小学校へとたどり着いた。幸い、服は、少し湿っただけで済んだ。7月の気温だから、放っておいてもそのうち乾くだろう。私は靴下だけ履き替えて、着替えは、今後必要になるかもしれないので、取っておくことにした。
体育館には、幼い子供からお年寄りまで、大勢の人が避難してきている。大人たちの雨を心配する世間話や子供たちの日常とは違う雰囲気にはしゃぐ声が、体育館の高い天井にこだまする。私は、目立たぬよう、隅に座ろうと思ったけれど、壁ぎわはすでに他の人たちで埋め尽くされていた。私は諦めて、入り口で毛布を受け取ると、右手に入り、毛布を敷いて私1人が横になれるスペースを確保する。持ってきた着替えの袋を枕にすれば、一晩くらいなら寝られる。
そんなことを思っていると、入り口に男性が現れた。
けたたましい音で携帯が鳴り響く。見ると、防災速報のアプリから避難勧告の通知が来ていた。
2日前から降り始めた雨は、未だ止むことなく、降り続いている。しかも、今日の昼前から、突如、激しさを増し、大雨洪水警報が発令された。勤務先の保育園は休園となり、子供たちをお迎えにいらした保護者に引き渡して、私たち職員も、順次、帰路に就く。
そして、今、夕方18時前に、避難勧告が出たのだ。
どうしよう。
私は職場近くのアパートで一人暮らしをしている。
大雨の中、1人で避難するのもなぁ……
私は、窓から外を眺める。激しい雨音がすること以外は、至って普通で、取り立ててそんなに緊急を要するようには見えない。
きっと大丈夫でしょ。
私は、もう少し様子を見ることにした。
どちらかというと、この先、停電になることの方が怖い。私は、急いでカップ麺に湯を注ぎ、晩ご飯を済ませる。
ふぅぅっ
お腹いっぱいになった私がテレビを付けると、あちこちで河川の氾濫が起こっているようで、どのチャンネルも報道特別番組をやっている。
やっぱり、避難した方がいいのかな。
20時、私がテレビを見ながら不安に思っていると、再び、携帯が大きな音を立てた。
《避難指示》
これ、勧告より上だよね?
危ないってこと?
窓から外を見ても、もう暗くてよく分からない。
でも、やっぱり避難しなきゃ。
私は、リュックに着替えと水、朝ごはん用に買ってあったパンとお菓子を入れ、汚れてもいいジャージに着替えた。
廊下に出て階段を下りると、今も激しく雨が降り続いている。だけど、こんな所で立ち尽くしているわけにもいかない。私は、意を決して雨の中に足を踏み出した。
降り続く雨に排水が間に合わないのか、道路は10㎝ほど冠水して、川のようになっている。私は、ジャージの裾を膝までまくり上げて、じゃぶじゃぶと水の中を歩く。スニーカーの中では、足が動くたびに、くちゅんくちゅんと不快な音を立てる。それでも、私は、最寄りの避難所である小学校へと向かった。
用水路などへ落ちないよう、慎重に歩き、10分ほどで小学校へとたどり着いた。幸い、服は、少し湿っただけで済んだ。7月の気温だから、放っておいてもそのうち乾くだろう。私は靴下だけ履き替えて、着替えは、今後必要になるかもしれないので、取っておくことにした。
体育館には、幼い子供からお年寄りまで、大勢の人が避難してきている。大人たちの雨を心配する世間話や子供たちの日常とは違う雰囲気にはしゃぐ声が、体育館の高い天井にこだまする。私は、目立たぬよう、隅に座ろうと思ったけれど、壁ぎわはすでに他の人たちで埋め尽くされていた。私は諦めて、入り口で毛布を受け取ると、右手に入り、毛布を敷いて私1人が横になれるスペースを確保する。持ってきた着替えの袋を枕にすれば、一晩くらいなら寝られる。
そんなことを思っていると、入り口に男性が現れた。