契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
「ただいま」

俊吾には珍しく早い帰宅。

「俊吾様のご命令通り、夕食は『ひなたぼっこ』のパンです…」

「そっか…ありがとう…明日も頼む」

「承知しました」

「明日もウチのパンが夕食??」

「嫌か?」

「嫌じゃないけど…」


俊吾はスーツのまま、ダイニングテーブルの椅子に腰を下ろし、あんぱんを手に取った。

「何だ?杏南…君はあんぱん食べてないのか?」

大量に残っているあんぱんを見つめ、私に問いかけた。

「実は私…貴方があんぱん食べて…アナフィラキシーショック受けたの目撃してから・・・食べれなくなったの」

「えっ?そうだったのか?知らなかった・・・」

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