契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
メインディッシュは黒毛和牛のステーキキャビア添え。
バルサミコ酢ソースのかかった食べたコトのない絶品の味。
「肉も柔らかい…」
私は口内で蕩けるように柔らかい肉質に思わず口許は緩んだ。
「杏南は肉がスキなのか?」
「え、あ…」
「俺と結婚すれば、毎日ご馳走だぞ。杏南」
「べ、別に…俊吾さんと結婚なんて…」
「・・・病床の母親の澄子さんは君の花嫁姿に涙していたらしいぞ」
「えっ?俊吾さん…お母さんに私の花嫁姿の写真送信したんですか?」
代役の花嫁だから、あえて母のスマートフォンには自撮りしたウエディングドレス姿の写真を送信しなかった。
「浩平に送信した…」
「浩平兄が…でも、私は代役で…」
「この街の市長だって…披露宴に参列している。
俺の花嫁は君に決まりだ。杏南」
「もしかして…俊吾さん・・・黒崎さんや浩平兄とグルになって私を嵌めました?」
「さぁな…」
俊吾さんは私の問いに顔色を変えず、不敵に笑みを浮かべ、一口サイズに切った肉を口に運んでワインを煽った。
バルサミコ酢ソースのかかった食べたコトのない絶品の味。
「肉も柔らかい…」
私は口内で蕩けるように柔らかい肉質に思わず口許は緩んだ。
「杏南は肉がスキなのか?」
「え、あ…」
「俺と結婚すれば、毎日ご馳走だぞ。杏南」
「べ、別に…俊吾さんと結婚なんて…」
「・・・病床の母親の澄子さんは君の花嫁姿に涙していたらしいぞ」
「えっ?俊吾さん…お母さんに私の花嫁姿の写真送信したんですか?」
代役の花嫁だから、あえて母のスマートフォンには自撮りしたウエディングドレス姿の写真を送信しなかった。
「浩平に送信した…」
「浩平兄が…でも、私は代役で…」
「この街の市長だって…披露宴に参列している。
俺の花嫁は君に決まりだ。杏南」
「もしかして…俊吾さん・・・黒崎さんや浩平兄とグルになって私を嵌めました?」
「さぁな…」
俊吾さんは私の問いに顔色を変えず、不敵に笑みを浮かべ、一口サイズに切った肉を口に運んでワインを煽った。