契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
今夜から頑張ってくれと子作り宣言されたけど。

私は一応、床が大理石のセレブ感漂うバスルームに入り、高級アミニュティで髪から爪先まで入念に洗った。




戸惑いや不安、期待色んなキモチを入り混じらせ、バスローブを着こみ、ゆるフワパーマのかかった長い髪をドライヤーで乾かし、意を決して彼の元に戻る。

「んっ?」

俊吾さんはソファにスーツ姿のまま仰向けで寝ていた。

「俊吾さん」

私は耳許で名前を呼んでみたが、規則正しい寝息を立て熟睡。

子作りするって言った本人がシャワーも浴びずに寝るなんて、肺の奥から盛大な溜息を吐いて乾かした髪に指を絡め、どうしようか考え込んだけど、同時に安堵した。

朝から彼に翻弄された私も次第に眠気が襲い、大欠伸が出た。

考えても仕方がない。このまま寝かせておけばいい・・・

私は彼をソファに寝かせたまま、奥のキングサイズのダブルベットで就寝した。

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