契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
俺は彼の言う通り…プロジェクトチームに加え、彼から杏南の画像を受け取った。
「これで全部」だと酒井は言っていたが。

俺は彼を信用していなかった・・・

こんなコトはしたくないが、杏南の為。

「コーヒー、淹れました」

「杏南…」

杏南が仕事から帰宅しても、書斎に篭る俺の為にコーヒーを淹れてくれた。

「ありがとう…」

「お仕事、忙しい?」


「まぁな…他国に遅れをとっている分を取り返えさないといけないからな…」

俺は杏南の淹れたコーヒーを口に含む。

妊娠七ヵ月に入り、胎内の赤ん坊も活発に動き回り、逆子になる程。

逆子を直す為の体操を毎日続ける杏南。

ママとしての自覚に持ち、我が子の為に必死に頑張る姿を見ていると愛しさがこみ上げる。


「今夜も逆子体操はしたのか?」

「勿論」

「そっか…次の検診で治っているといいな・・・」

「うん」



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