契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
「それに酒井に逆恨みされる可能性が高いからな…」

「・・・しかし、俺達は彼の娘を通じて親戚関係ですよ…」

「酒井衆院議員のバックには『王龍』がいます。『王龍』は失敗を決して許さない組織。彼の入閣入りが白紙となれば…酒井衆院議員は始末される可能性が高い・・・だから、親戚だとか…甘いコトは言ってられないんですよ…長谷川副社長…」


「俺の考えは甘いですか?柊さん」

「はい、甘いです。彼らはマフィアです…そのコトをお忘れなく…」

「・・・神楽坂社長の一件もある。此処で君を彼らに殺されては、我が国のITの未来に暗雲がかかる。柊君、頼んだぞ。酒井のコトはこの私に任せなさい。長谷川副社長」


「…総理!?」

「・・・私だって…私なりに国の未来を考えている…」

酒井衆院議員は病を理由に議員辞職。
内閣の改造案は白紙に戻された。



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