契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
我が子の誕生
杏南side-
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出産は大変だと周囲から訊かされていたけど、私の想像していた以上に安産で、槇村先生曰く『犬のお産』だと笑われた。
出産した翌日。
俊吾は会社を休んで、私の元に来た。
二人で病室を出て、産婦人科病棟の三階フロアにある新生児室に足を運んだ。
私と俊吾は硝子越しにベットでスヤスヤと眠る息子を見つめた。
「長谷川家次期当主の風格を生まれながら備えていますね…黒崎は嬉しいです…」
私達の隣で涙ぐむ黒崎さん。
「黒崎はマジで大袈裟だな…」
「・・・夫婦揃って…赤ちゃんと対面ですか?」
槇村先生が不意に現れた。
「・・・妻の元カレの赤ちゃんを取り上げたのは俺としては少々複雑ですけどね…」
「・・・遥さんから訊いたんですか?」
「まぁ…」
「でも・・・大昔の話です・・・」
「・・・そうですね…」
槇村先生も相槌を打った。
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出産は大変だと周囲から訊かされていたけど、私の想像していた以上に安産で、槇村先生曰く『犬のお産』だと笑われた。
出産した翌日。
俊吾は会社を休んで、私の元に来た。
二人で病室を出て、産婦人科病棟の三階フロアにある新生児室に足を運んだ。
私と俊吾は硝子越しにベットでスヤスヤと眠る息子を見つめた。
「長谷川家次期当主の風格を生まれながら備えていますね…黒崎は嬉しいです…」
私達の隣で涙ぐむ黒崎さん。
「黒崎はマジで大袈裟だな…」
「・・・夫婦揃って…赤ちゃんと対面ですか?」
槇村先生が不意に現れた。
「・・・妻の元カレの赤ちゃんを取り上げたのは俺としては少々複雑ですけどね…」
「・・・遥さんから訊いたんですか?」
「まぁ…」
「でも・・・大昔の話です・・・」
「・・・そうですね…」
槇村先生も相槌を打った。