契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
「ダメなパパでちゅね…」

杏南は俺からガラガラを取り返し、泣いてる俊樹に握らせた。

俊樹はすぐさま泣き止み、玩具を舐め始める。

「男の子だからとか性別で怒るのは今時ナンセンスよ、俊吾」

「・・・」
俺は杏南に反論できなかった。

思えば、杏南は俊樹を産んで強くなった。

まぁ


『女弱し、されど母は強し』と言うからな…

ことわざ通りだな…

一人で笑ってると杏南がキョトンとした顔で俺を見つめる。

「一人で何笑ってるの??俊吾」

「いや…別に…何もない…俺は少し仕事で書斎に篭るよ…杏南」

「分かった…」


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