契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
そして、俊吾と三日目の夜を迎えた。
「俊吾はその…恥ずかしくないの?」
「何が?」
「私とお揃いのパジャマよ…」
「別に…」
黒崎さんは日替わりで私達にブルーとピンクの色違いのパジャマを用意していた。
昨日はストライプ柄、今夜はハート柄と…
彼は平然とした顔で着ているけど、私は恥ずかしく、穴があれば入りたい心地。
「お前は恥ずかしいのか?杏南」
「恥ずかしいわよ…」
「リリカル、電気を消してくれ」
「わかりました」
俊吾の会社が開発したAIアシスタント『リリカル』
彼は毎日のタスクを『リリカル』に任せていた。
彼の指示通り、シーリングライトの電気が消えて、ベット脇の間接照明だけの仄かな明かりだけになった。
二人で枕に頭を乗せる。
今宵も手を出す雰囲気はなし。
「…今日もこのまま寝るの?」
子作りと言葉で急かす割には俊吾も慎重だった。
「…手出して欲しいのか?」
「ううん…」
「じゃそんなコト訊くなよ…杏南。俺なりに君を大切に想っている…傷つけたくないんだよ・・・それに杏南は俺が初めての相手になるんだろ?」
「それは…」
彼氏は居なかったけど。
私は処女じゃない。思い出したくもないあの夜。
私は大学の『天文サークル』に所属していた。そのサークルで蓼科のペンションに二泊三日の予定で観測合宿に参加。
サークルメンバーの二歳年上の酒井先輩に呼び出され、強引にレイプされてしまった。
酒に酔っていての蛮行。
酒井先輩の父親は都議会議員で大学の卒業生。
レイプは揉み消され、私の泣き寝入りで終わった。
酒井先輩のコトもあり、私は恋愛に積極的にはなれなかった。
なのに、俊吾と結婚。そして、子作り・・・
交際歴のない私を俊吾も処女だと思い込んでいる。男性は処女か否かは抱けば分かると言う。
「…尚更、手荒には出来ないさ」
背中を向けていた俊吾は私の方にカラダを向け、頬に触れて優しくおやすみのキスを落とした。
「おやすみ、杏南」
彼は目を瞑り、先に眠ってしまった。
私も彼の寝顔を見つめ、目を閉じた。
「俊吾はその…恥ずかしくないの?」
「何が?」
「私とお揃いのパジャマよ…」
「別に…」
黒崎さんは日替わりで私達にブルーとピンクの色違いのパジャマを用意していた。
昨日はストライプ柄、今夜はハート柄と…
彼は平然とした顔で着ているけど、私は恥ずかしく、穴があれば入りたい心地。
「お前は恥ずかしいのか?杏南」
「恥ずかしいわよ…」
「リリカル、電気を消してくれ」
「わかりました」
俊吾の会社が開発したAIアシスタント『リリカル』
彼は毎日のタスクを『リリカル』に任せていた。
彼の指示通り、シーリングライトの電気が消えて、ベット脇の間接照明だけの仄かな明かりだけになった。
二人で枕に頭を乗せる。
今宵も手を出す雰囲気はなし。
「…今日もこのまま寝るの?」
子作りと言葉で急かす割には俊吾も慎重だった。
「…手出して欲しいのか?」
「ううん…」
「じゃそんなコト訊くなよ…杏南。俺なりに君を大切に想っている…傷つけたくないんだよ・・・それに杏南は俺が初めての相手になるんだろ?」
「それは…」
彼氏は居なかったけど。
私は処女じゃない。思い出したくもないあの夜。
私は大学の『天文サークル』に所属していた。そのサークルで蓼科のペンションに二泊三日の予定で観測合宿に参加。
サークルメンバーの二歳年上の酒井先輩に呼び出され、強引にレイプされてしまった。
酒に酔っていての蛮行。
酒井先輩の父親は都議会議員で大学の卒業生。
レイプは揉み消され、私の泣き寝入りで終わった。
酒井先輩のコトもあり、私は恋愛に積極的にはなれなかった。
なのに、俊吾と結婚。そして、子作り・・・
交際歴のない私を俊吾も処女だと思い込んでいる。男性は処女か否かは抱けば分かると言う。
「…尚更、手荒には出来ないさ」
背中を向けていた俊吾は私の方にカラダを向け、頬に触れて優しくおやすみのキスを落とした。
「おやすみ、杏南」
彼は目を瞑り、先に眠ってしまった。
私も彼の寝顔を見つめ、目を閉じた。