契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
二枚のコイン
羽田国際空港。
ファーストクラス専用のチェックインカウンターで搭乗手続きを済ませて
第三ターミナルの四階にあるファーストクラスラウンジで搭乗の時間まで過ごした。
一番の奥にあるシックな色合いの待合。
目の前の俊吾はタブレットを眺めながらiPhoneで部下たちと話をして、指示を与えていた。
私はコーヒーを飲みながらスマホでアプリゲームをプレイ。
「杏南」
「そろそろ時間だ…」
「え、あ…はい・・・」
私は残りのコーヒーを飲み干した。
ファーストクラスで旅客機に搭乗するのは初めて。
彼はタブレットをビジネスバックに詰め、腰を上げた。私も腰を上げる。
「ほら、行くぞ」
俊吾は私の手をそっと握って来た。
私よりも少し体温が低いのか冷たい手。
『氷の御曹司』と言われながらも彼の懐は優しく、温かだった。
ファーストクラス専用のチェックインカウンターで搭乗手続きを済ませて
第三ターミナルの四階にあるファーストクラスラウンジで搭乗の時間まで過ごした。
一番の奥にあるシックな色合いの待合。
目の前の俊吾はタブレットを眺めながらiPhoneで部下たちと話をして、指示を与えていた。
私はコーヒーを飲みながらスマホでアプリゲームをプレイ。
「杏南」
「そろそろ時間だ…」
「え、あ…はい・・・」
私は残りのコーヒーを飲み干した。
ファーストクラスで旅客機に搭乗するのは初めて。
彼はタブレットをビジネスバックに詰め、腰を上げた。私も腰を上げる。
「ほら、行くぞ」
俊吾は私の手をそっと握って来た。
私よりも少し体温が低いのか冷たい手。
『氷の御曹司』と言われながらも彼の懐は優しく、温かだった。