契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
ディナーを終え、広々としたバスタブに浸かった。
「お先でした…」

「あぁ」
俊吾はノートパソコンを立ち上げてメールチェックしていた。

「あのね…少し話あるんだけど…いい?」

「何だ?」

「大事な話なの…」

「大事な話?」

彼はそのワードでノートパソコンをスリープさせた。

そして、私の座るソファに腰を下ろした。

「・・・私…交際経験はないけど…本当は…」

意を決して俊吾に告げた。

「処女じゃないの…大学時代にサークルの先輩にレイプされたの・・・」

俊吾は何も言わなかった。
私は俯いたままで彼の顔を見るコトが出来なかった。


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