契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
俊吾がその日の夜、一週間振りに帰宅した。
多忙な仕事の為、本社ビル近くのホテルにずっと宿泊していた。

「充子叔母さんが来たんだって…」

「はい…」

「子供のコト盛んに言ってたわ」

「子供…そっか…」

俊吾は軽く流し、冷ややっこを口に運んだ。

「気にするな…」

「でも・・・病院まで紹介するって言って…帰ったわよ…」

「病院?」

「不妊検査受けろって意味でしょ?」

「…それは困ったな…」

さすがの俊吾も困惑した。

「…分かった。俺から充子叔母さんに言っとくよ」

「お願いね…俊吾」

「あぁ。それよりもようやく各務先生の予約が取れた…来週の火曜日の十時半だ…各務先生のクリニックは人気かあるから…なかなか予約が取れない。
知り合いの好でなんとか予約を入れられた状態だ。
だから、申し訳ないけど…火曜日会社を休んでくれ。杏南」


「分かった。ありがとう。俊吾」

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