契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
急げと言われても、杏南はようやく各務先生の元でカウセリングを始めたばかりだ。

今の杏南にとてもじゃないけど、求められない。
二度も拒否されて俺だってショックなんだから。

本当に俺を愛してるのか疑いたくなる。

口では恰好いいコト言ってるけど、俺だって男として杏南が欲しくて欲しくて堪らなかった。

「帰っていたのね…」

「ゴメン…起こしたか?」

深夜の帰宅で、俺はキッチンに置いているウォーターサーバーの水をグラスに入れて飲んでいた。

すると杏南がキッチンにフラリと現れた。



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