兎の沈黙 うさぎのちんもく
コンビニから出て
山野がオレの後ろをついてきた
「名波、部活疲れた?」
「うん、めっちゃ疲れた」
「フフ…名波また日焼けしてる
真っ黒」
山野が自分の腕をオレの腕に並べた
「山野、白い」
細くて華奢な腕
「うん、キャンプもリビングだから」
ふたりで笑った
目が合った
ドキ…ドキ…
かわいい
「フフ…名波またいい匂い…」
「学校でシャワーしてきたけど
もぉ汗かいてるし…」
「好きな人の匂いって、いい匂い」