身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 お姉ちゃんの目がしっかりと晴斗さんを見つめ、訴えるように真剣に言葉を紡ぎ出す。

 こんなお姉ちゃんは初めてで驚き、同時にこんな風に言ってくれる姉がいることを最高に幸せに感じた。

 自然と目に涙が浮かぶ。


「約束してください。必ず、佑杏を幸せにしてやってください」

「もちろん。約束もするし、口だけではなかったと、これから彼女のそばにいることで証明していきます」


 一寸の迷いもない晴斗さんの言葉に、お姉ちゃんはふっと真面目な表情を緩める。

 そして、「大丈夫そうですね」と笑った。


「じゃ、佑杏。次の健診は一週間後ね。退院したてなんだから、無理しちゃだめだからね」

「うん、わかった。また連絡する」


 お姉ちゃんに見送られ、晴斗さんとふたりエレベーターに乗り込んだ。

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