身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 その後、晴斗さんがひとりで買い出しに出かけ、帰ってキッチンにも立ってくれた。

 何か手伝わせてほしいとキッチンに入ると、それなら座って手伝えることをしてほしいと、野菜の皮むきを椅子に掛けて手伝った。

 それ以外の立ち仕事は全部晴斗さんがしてくれて、夕食は私の希望したビーフシチューを作ってくれた。

 美味しいパンが食べたいですと伝えると、この近くにある手作りパンのお店で焼き立てのパンを買ってきてくれた。


「今日は、ありがとうございました」


 広くて快適なお風呂で入浴を済ませると、晴斗さんが「乾かしてあげるよ」と、ソファに掛けたままドライヤーをあててくれることに。

 こんなにいろいろしてもらって申し訳なさすぎて、「大丈夫です!」と言ったものの「俺がやりたいから」とあっさり私の遠慮は流されてしまった。

 自分が不在の時は何もやってあげられない分、そばにいる時はできることはさせてほしい。

 さっき晴斗さんはそう言っていた。

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