身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「もうその思考禁止。佑杏じゃないとダメだってこれだけ言ってるのに、少しは俺の選んだ女っていう自覚持ってもらわないと困るから」
ゔ……そんなこと言われても……。
腕を解いた晴斗さんは、私の頬っぺたを両手で摘まむ。
「わかったか?」と、顔を覗き込んだ。
「わ、わかりました。善処します……」
「わかればよし」
最後はふざけ合いながら笑っていたけど、晴斗さんのお父様にお会いするのは冗談抜きで緊張する。
子どもまで身籠って、反対されたらどうしようと不安が募らないわけない。
でも、ちゃんと挨拶をして認めてもらえるように努力したい。
晴斗さんの体温を感じながら、その日はいつの間にか夢の世界にいざなわれていた。