身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
そう考えると、様々な選択肢がある中でお互いに選んだ行動が今のふたりへと辿り着かせたということになる。
それはまさに〝運命〟という言葉を使っても過言ではないと思えた。
「落ち着いたら、ダイさんに会いに行きたいな」
「いいですね、行きたいです! この子を見せに」
「行くときは、知らせないでサプライズ訪問してみるか」
「それいい! マスターすっごい騒ぎそう」
「でも、またダイさんが客に自慢する話が増えちゃったな。『俺がくっつけたふたりが上手くいって結婚するー』とかって」
「そうかもしれませんね」
そんな話をしながら笑い合う。
あの日の私が今の私を見たら、驚いて卒倒するに違いない。
「あ、晴斗さん、ここ入ってもいいですか?」
見えてきた子ども服のお店の前で足を止める。
小さな可愛らしい服や小物が多く並んでいて、ワクワクする気持ちを抑えながら店舗に足を踏み入れた。