身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
しばらくぶりのお酒と、見た目にも美しく上品な料理に舌鼓を打つ贅沢な時間を過ごしていると、スマートフォンのメッセージアプリにお姉ちゃんから三件の通知が入っていることに気付く。
「晴斗さん、お姉ちゃんが今の杏莉だって画像送ってくれてました」
開いてみると、お姉ちゃんの家で哺乳瓶でミルクを飲ませてもらっている杏莉の画像と、ぐっすり眠っている様子の画像が二つ送られてきていた。
そして、【楽しんでる?】という冒頭から始まるメッセージには、【こちらはお風呂も入れて、ミルクも良く飲みいい子ちゃんで寝てるよ】という私たちが安心できる知らせが書かれていた。
「佑華さん、さすがプロだな」
「ですね。妹の子どもといえ、仕事で赤ちゃんに触れあってるからこそ預かれるんでしょうね。私だったら絶対に無理ですもん。もう、お姉ちゃんには足向けて寝れませんよ」
そんなふざけた言い方をしながらも、杏莉を妊娠した時からいつもそばで支えてくれたお姉ちゃんには本当に感謝している。
たくさん迷惑かけているし、少しずつでも恩返しがしていけたらいいな……。
コースはデザートまでをいただくと、最後に紅茶が出てくる。
晴斗さんは席でチェックをし、私に「行こうか」手を差し出した。