身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
そんな風に包み隠さず言われると急に恥ずかしくなって、顔面が熱を持ってしまう。
あからさまに顔に出た私を、晴斗さんはまたフッと笑った。
「ママになろうと、それは杏莉にとってだけ。俺にとっては佑杏はずっと佑杏で、ママじゃなくてひとりの女だから」
晴斗さんにとってはママじゃなく、ひとりの女。
そう言ってもらえたことに胸がきゅんと震える。
黙って晴斗さんの首に両手を回し、ぎゅっと抱き付いた。
「嬉しい。ありがとう、晴斗さん」
この先もずっとそう言ってもらえるような自分でありたい。
決意するようにそう思っている私を、晴斗さんが突然体を起こし組み敷いた。
「佑杏……まだ足りない」
「晴斗さん……」
今日何度目かわからない口付けを受け止めながら、この上ない幸せを噛み締めていた。
Fin*