身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
さっきと同じ外国人のスタッフがオーダーしたトロピカルアイスティーを運んでくる。
ストローを挿し、くるくると掻き回すと氷がカラカラと音を立てた。
「じゃ、古宇利島は決定」
「えっ、いいんですか?」
「行きたいんじゃないの?」
「っ、行きたいです!」
つい力が入り声のボリュームが上がってしまった私を、晴斗さんはフッと笑う。
急に恥ずかしくなって、誤魔化すようにストローに口をつけた。
「そうと決まれば、さっさと向かうか。時間は限られてるし。レンタカーで来てるんだっけ?」
「あ、はい。それで行きますか?」
「ああ、悪いけどそうしてもらえると助かる。こっちに車は持ってきてないんだ。運転は俺がするから」
そんなことを話し合いながらアイスティーを飲み、早々にウミカジテラスを出発した。