身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「っ、ふっ、ん……」
巧みなキスに膝からガクッと力が抜けかけると、晴斗さんはわかっていたように私の腰を抱き寄せる。
唇が解放されたと同時に抱き上げられて、パンプスを履いたまま部屋の奥へと連れていかれた。
私を抱いた彼の肩越しに見る、遠ざかる玄関のドア。
想像もしなかった展開に心臓の暴走は止まらない。
細身なのに軽々と華奢でもない私を抱き上げて運んでしまう彼の力強さにキュンとしているうち、そっと柔らかい場所に座らされた。
そこがベッドだとわかった時には晴斗さんに組み敷かれていて、再び甘い口付けが唇に降り注ぐ。
背中にじんわりと冷たさを感じて、迫る晴斗さんの肩を抑えた。
「あのっ、私のワンピースで、ベッドが濡れちゃいます」
雨に濡れたこともすっかり忘れそうになっていた。
晴斗さんの指がワンピースのボタンにかかり、上からひとつずつ外していく。
おへその辺りまでボタンを外すと、上体を抱き起こされた。
肩からワンピースが落ち、中に着ているキャミソールが露わになる。
晴斗さんはそんな姿になった私を両手で抱き締めた。