【コミカライズ】宝くじに当たってセレブな街で契約結婚します!(原題:宝くじに当たってベリーヒルズビレッジの住人になります!)
「あぁ、それは……小林さまがご希望になっている物件がちょっと特殊なものでして、私が以前いたマンション事業販売部から経営企画部に移っても、この物件だけは部署は異動になっても弊社内では引き続き私が担当することになっておりまして。
それから、私の名字は確かに『大橋』で、正直に申し上げますと、実は創業者の血縁ではありますが、所詮分家筋ですから後継者でもなんでもないんですよ。本家筋にちゃんと後継者が育っておりますのでね。
ですからどうぞ、こちらの方も気になさらないでください」
大橋氏は困ったような表情を浮かべつつ、肩を竦めた。
イケメンだと、こんな外国人がするような仕草でもまったく嫌味がない。ただただカッコいいだけだ。
「……では、小林さま。
ご希望のレジデンスに、うちがお預かりしています物件がございますので、もしお時間がよければ、これから見に行きましょうか?」