はなうらない
ふゆとゆきときせつ
予報はきちんと当たった。
「……雪」
庭にある小さな畑を覆ってきて良かったと思う。花は寒さに弱いものは家の中にしまってきた。
外に植えてあるものは全部、この雪に耐えるのだろう。
そう考えると、植物って強い。雨曝しになっても泣かないし。
私だって、泣かないか。
がたん、と電車の揺れに我に返る。停車駅を確認して、携帯を見る。
籾野さんから決まった会議の予定と、有明から。
『土産よろ』
お前は私の友達か。
『了解です』
とりあえず部署内の分は買っていくか、と決めて、立ち上がる。