贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚
少しでも 会社の 役に立てるように
毎日 一生懸命 仕事を覚える日々。
私は 苦労よりも 充実しか 感じなかった。
それは きっと 先輩達が みんな親切で。
私に 優しく接してくれたから。
「私 育休から戻って 時短勤務でしょう。前田さんと一緒で すごく助かっているの。」
「えっ?私のせいで 横山さん 仕事が遅れてしまうのに…?」
「ううん。全然 遅れてないわ。むしろ 私が帰った後の仕事を 前田さんが やってくれるから。みんなに 気を使わなくて済むでしょう。ありがとう。」
「そんな…そんな風に 言ってもらえて。少しでも 私 役に立ってると思うと 本当に 嬉しいです。」
「前田さん すごく素直だから。一緒に仕事するの 楽しいしわ。」
横山さんは 時々 世間話しをしながら
丁寧に 仕事を教えてくれた。
就職すると 先輩のいじめとか
職場の人間関係で 苦労するって 聞いていたけど。
私の職場には いじめなんか なくて。
みんなが 穏やかに 落ち着いて 仕事をしていた。
それは 社員の性格が 良いだけじゃなく。
環境や待遇など 社員に 不満を与えない
会社の力も 大きいと 私は 思っていた。