贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚

幼稚園に 結愛を 迎えに行くと

「ママ〜」と結愛が 駆け寄ってくる。


この瞬間が 毎日 幸せで。

膝を折って 結愛を 抱き締めて。


「結愛ちゃん。パパも 一緒に ランチできるって。」

「ヤッター。」

2つに結んだ髪を 揺らして 結愛が喜ぶ。


「あれ?ママ 髪が可愛い。」

「んっ?そう?」

「うん。お洋服も 可愛い。」

「フフッ。結愛ちゃんに 褒められて ママ 嬉しいわ。」

「きっと パパも 可愛いって言うよ。」


結愛の手を取って 車まで 歩きながら。


女の子は 小さくても オシャマで。

十分 話し相手に なってくれる。


「さぁ。急いで 帰りましょうね。パパを 待たせると いけないから。」


車に乗ると 結愛は 幼稚園のことを

楽しそうに 話し始めた。






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