贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚
どんどん 大きくなるお腹は 幸せの象徴。
休日は ベビー用品を 買いに行く。
赤ちゃんの物は すぐに 使わなくなるから
一般的な物を 最低限 準備すればいいと
私は 思っていたけど。
悠樹は 高級なベビー用品を 次々 選ぶ。
「悠樹さん。そんなにたくさん いらないわ。」
「あって困るものじゃないし。余裕がある方が 安心でしょう。」
私も 結婚前とは 桁違いの 高級品を
使うようになっていたけど。
赤ちゃんに こんな高価な物と 驚くほど
全てを 高級品で 揃える悠樹。
金銭感覚の違いに 私は なかなか 慣れることが できなくて…
どんどん増えていく ベビー用品は
どんなお姫様が 使うのかと思うような
上品な色合いと 上質な素材で。
この子は 私とは違う…
私は 大きなお腹を 撫でながら
フウッと ため息を ついた。