贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚

11月半ば 結愛と海斗君は 2人共 

合格通知を 受け取ることができた。


友梨さんと 合格の連絡をし合い。

私達は 電話越しで 歓声を上げた。


悠樹も とても喜んでくれて。

私は 大きな関門を 

一つ抜けた気持ちだった。


結愛が 入園する年に 悠樹は 社長に就任する。


悠樹の忙しい日々は 本格的になっていた。

入園準備の 細々したことを

私は 1人で 乗り越えなければ ならない。


特別な世界への 切符を手に入れた 結愛。

これから できていく 結愛の社会を

私が 邪魔しては いけない…


普通の家庭で 育った私には

結愛の見る社会は 想像もできないけど。


私も これからは 経営者の妻。

今までみたいに 逃げてばかり いられない。


お義母様のように 毅然とした

上品な女性に ならないといけない…


せっかく 結愛の合格を 手にしたけど。

不安は 次々と 湧き出してくる。


悠樹は どんな時も 優しくて。

私に 不満を言うことは ないけど。


忙しい日々は 一緒にいる時間も 少なくて。

スキンシップも どんどん 減っていく。


私は 本当に 悠樹の妻で いいのかな…

 






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