戦国占姫
第十話 占術の女
逃走中。
テキーラの言う通り、追手が走ってくる。
「そこで迎え撃ちましょう!」
「・・・そうね」
私達は路地裏に隠れて追手がくるのを待ち伏せした。
追手の「のど元」にテキーラの剣がつき出される。
勝負あり。追手は観念した。
「貴方は何者?」
私は追手に話しかけた。
「・・・失礼しました。私は帝の遣いです。こそこそと後をつけて、すみませんでした。私の名前はミツヒーデ。貴女を連れてくるようにと命令を受けておりました。貴女を見つけた時、思わず隠れてしまいました・・・」
「それで、私は帝に会えばいいの?」
「・・・そうしていただけると有りがたい」
「では、帝の都合に合わせますので、後日迎えにきてくれますか?」
「もちろん、喜んで。私は、帝に報告してまいります。失礼します」
喜んで帰っていった。私達も帰ることにした。
大臣は王様に報告するために別行動。
後日、本当にお迎えの馬車がホテルに横付け。
キラキラと目映いばかりの宝石が装飾されている。
ひと目で誰の持ち物か分かった。
(帝って、何者なの?)
私はミツヒーデに乗るように催促された。私は傷をつけないようにソーッと乗り込んだ。
ゆっくりと馬車が動き出す。
私には不釣り合いな馬車だ。落ち着かない。私の側にいつもいる執事もメイドも今回はいない。
門をくぐり抜け、屋敷が・・・見えない。辺り一面、壁。
三回程、門をくぐっただろうか。ようやく屋敷が見えた。
(この国で一番偉い人か・・・)
そんなお方が私に何のようだろう。私に思い当たる節は無い。ただの気まぐれだろう。
(・・・それにしても、落ち着かない)
早く馬車から降りたい。私は腰の布袋に入れてあるタロットカードを上から触った。少しだけ落ち着いた。
到着後、ミツヒーデに「ここで待つように」と言われた場所は高台にある個室。外が騒がしい。帝が到着したようだった。私は立ち上がり、頭を下げた。
「ソチが仙術の巫女か? ミツヒーデより聞いておるぞ!」
「・・・ハイ、本日はお招きいただきましてありがとうございます」
緊張で声が震えていた。その場にいたのは常人ではないオーラを放つ男だった。雰囲気にのみ込まれていた。帝が大きな姿に見えた。
「うむ、早速だが仙術を披露してもらえるか?」
「・・・ハイ、何を視ましょうか?」
タロットカードを手に持つと不思議と落ち着いた。
「・・・そうだな。余の運命でも視てもらおうか」
一番言われたくないことだった。私は占いを外さない。結果をそのまま伝えていいものかと考えていた。
もしも、悪い結果をそのまま伝えたら打ち首とならないだろうか? 結果にウソをついてバレたら打ち首だよね。どちらの結果でも打ち首じゃない。
「・・・どうした、早く視てくれ!」
帝がイライラされている。私は覚悟を決めた。
(女は度胸よ!)
最後になるかも知れない占い。私は全神経を集中して占いを開始した。今回もパフォーマンス有りだ。
派手にカードが宙に舞う。すべてを受け取り、シャッフル。右手から左手にカードを飛ばす。シャッフル後、左手から右手にカードを飛ばす。
さて、結果は・・・。
逃走中。
テキーラの言う通り、追手が走ってくる。
「そこで迎え撃ちましょう!」
「・・・そうね」
私達は路地裏に隠れて追手がくるのを待ち伏せした。
追手の「のど元」にテキーラの剣がつき出される。
勝負あり。追手は観念した。
「貴方は何者?」
私は追手に話しかけた。
「・・・失礼しました。私は帝の遣いです。こそこそと後をつけて、すみませんでした。私の名前はミツヒーデ。貴女を連れてくるようにと命令を受けておりました。貴女を見つけた時、思わず隠れてしまいました・・・」
「それで、私は帝に会えばいいの?」
「・・・そうしていただけると有りがたい」
「では、帝の都合に合わせますので、後日迎えにきてくれますか?」
「もちろん、喜んで。私は、帝に報告してまいります。失礼します」
喜んで帰っていった。私達も帰ることにした。
大臣は王様に報告するために別行動。
後日、本当にお迎えの馬車がホテルに横付け。
キラキラと目映いばかりの宝石が装飾されている。
ひと目で誰の持ち物か分かった。
(帝って、何者なの?)
私はミツヒーデに乗るように催促された。私は傷をつけないようにソーッと乗り込んだ。
ゆっくりと馬車が動き出す。
私には不釣り合いな馬車だ。落ち着かない。私の側にいつもいる執事もメイドも今回はいない。
門をくぐり抜け、屋敷が・・・見えない。辺り一面、壁。
三回程、門をくぐっただろうか。ようやく屋敷が見えた。
(この国で一番偉い人か・・・)
そんなお方が私に何のようだろう。私に思い当たる節は無い。ただの気まぐれだろう。
(・・・それにしても、落ち着かない)
早く馬車から降りたい。私は腰の布袋に入れてあるタロットカードを上から触った。少しだけ落ち着いた。
到着後、ミツヒーデに「ここで待つように」と言われた場所は高台にある個室。外が騒がしい。帝が到着したようだった。私は立ち上がり、頭を下げた。
「ソチが仙術の巫女か? ミツヒーデより聞いておるぞ!」
「・・・ハイ、本日はお招きいただきましてありがとうございます」
緊張で声が震えていた。その場にいたのは常人ではないオーラを放つ男だった。雰囲気にのみ込まれていた。帝が大きな姿に見えた。
「うむ、早速だが仙術を披露してもらえるか?」
「・・・ハイ、何を視ましょうか?」
タロットカードを手に持つと不思議と落ち着いた。
「・・・そうだな。余の運命でも視てもらおうか」
一番言われたくないことだった。私は占いを外さない。結果をそのまま伝えていいものかと考えていた。
もしも、悪い結果をそのまま伝えたら打ち首とならないだろうか? 結果にウソをついてバレたら打ち首だよね。どちらの結果でも打ち首じゃない。
「・・・どうした、早く視てくれ!」
帝がイライラされている。私は覚悟を決めた。
(女は度胸よ!)
最後になるかも知れない占い。私は全神経を集中して占いを開始した。今回もパフォーマンス有りだ。
派手にカードが宙に舞う。すべてを受け取り、シャッフル。右手から左手にカードを飛ばす。シャッフル後、左手から右手にカードを飛ばす。
さて、結果は・・・。