ずっと、そばに
それから、私は薬を飲んでから、食器とかを洗って、家から出ようと思ったけど
真緒さんが「もっといていいよ 」って言ってくれたから夕方まで家にいた。
そして、夕方に…………
「陽菜ちゃん、もうすぐ夜になるからそろそろ帰る?
泊まっていっても良いけど 」
「…帰る…………、真緒さん、今日はありがとうございました 」
本当にずっとここにいたいけど、そんなことできるわけない
ペコリと頭を下げて、リビングから出ると真緒さんも玄関まできてくれた。
「いえいえ、陽菜ちゃんもし良かったら、毎日来て。私がいないときでもポストに鍵くっついているから勝手に入っていいよ 」
「で、でも、鍵って… 」
そんな大事なもの………場所私が知ったらさすがにマズイ…
しかも入って良いって…
「ほら、こっち 」
少しオロオロする私なんて関係なく、グイグイ手を引っ張られてポストのところまで…
「ここに貼り付けてあるから 」
真緒さんは、そう言って、
ポストの開閉口の裏を指差した。
「でも、私は……… 」
「でもじゃない!
こんな寒いときに外にいたら私、怒るからね 」
………真緒さん
本来なら、断るべきなんだろうけど、今日真緒さんの家にいて、自分の家や学校にいるときより安心してしまったから、静かに頷いた。
「陽菜ちゃんは無理しちゃうところがあるけど、少なくとも、私と翔馬にだけは頼ってね
じゃあ、またね 」
「ありがとう、バイバイ真緒さん 」