ずっと、そばに


「陽菜ちゃん、寒そうだからお風呂沸かしちゃうね

翔馬も早く着替えな 」


翔馬先生の家に着くと、
真緒さんが真っ先に中に入っていってしまった。


そして、その後から翔馬先生に

お姫様抱っこされてリビングのソファに2人でいった。


「陽菜ちゃん、少しだけ部屋で着替えて来ても大丈夫?」


「やっ…行かないで 」



車の中でずっと抱きしめられていたから、


短い時間でも翔馬先生が見えなくなるのが心細くてたまらない


翔馬先生の胸に顔をうずめて、

力強くシャツを握りしめる。


でも、翔馬先生の服は、ビチョビチョで

翔馬先生だって寒いはず。


ワガママなんて言ったらダメ………。


翔馬先生みたいな優しすぎる人には特に。



「ごめんなさい、やっぱり着替えてきて 」


「いや、ここにいる。
陽菜ちゃんが俺を頼ってくれているのに、離すことなんてできない 」


私の弱い心に応えるように翔馬先生は私を力強く抱き寄せた。






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