ずっと、そばに
「陽菜ちゃんにここまで連れて来られちゃったし
いっしょにお風呂入ろっか? 」
「…翔馬先生と?」
まだ子どもとはいえ私だって、一応14歳の女の子。
翔馬先生は男だしさすがにそれはって思って顔を見てしまう。
「冗談。変態みたいなこと言ってごめん。
でも、ここにいるから一人が怖くなったらすぐ呼んで 」
そう言って、脱衣所の外の廊下に座る翔馬先生。
ここは暖房効いてないし、上半身裸で待つとかすごく寒いから。
「翔馬先生が先に入って。
それか、リビングで待ってて……… 」
「それはできないな。陽菜ちゃん寒そうだし、
近くに誰かいなかったら怖いだろ? 」
「だ、大丈夫…怖くないもん 」
「陽菜ちゃん、我慢禁止。
退院するときも俺、言ったはずなんだけど 」
先にお風呂に入る気もリビングに戻る気もないみたい
こうなったら………。
「じゃあ、翔馬先生いっしょに入ろう? 」
「本当にそれでいいのか…? 」
翔馬先生もびっくりしたみたいで、視線が重なり合う。
恥ずかしくてたまらないよ…
でも…
「翔馬先生といると安心するから、いてほしい… 」
「陽菜ちゃんが嫌じゃないなら俺もそうしたい。もちろん変な意味じゃないからな 」