ずっと、そばに


「陽菜ちゃんにここまで連れて来られちゃったし
いっしょにお風呂入ろっか? 」


「…翔馬先生と?」


まだ子どもとはいえ私だって、一応14歳の女の子。

翔馬先生は男だしさすがにそれはって思って顔を見てしまう。


「冗談。変態みたいなこと言ってごめん。
でも、ここにいるから一人が怖くなったらすぐ呼んで 」


そう言って、脱衣所の外の廊下に座る翔馬先生。
ここは暖房効いてないし、上半身裸で待つとかすごく寒いから。



「翔馬先生が先に入って。
それか、リビングで待ってて……… 」


「それはできないな。陽菜ちゃん寒そうだし、
近くに誰かいなかったら怖いだろ? 」



「だ、大丈夫…怖くないもん 」


「陽菜ちゃん、我慢禁止。
退院するときも俺、言ったはずなんだけど 」


先にお風呂に入る気もリビングに戻る気もないみたい


こうなったら………。


「じゃあ、翔馬先生いっしょに入ろう? 」


「本当にそれでいいのか…? 」


翔馬先生もびっくりしたみたいで、視線が重なり合う。


恥ずかしくてたまらないよ…

でも…


「翔馬先生といると安心するから、いてほしい… 」


「陽菜ちゃんが嫌じゃないなら俺もそうしたい。もちろん変な意味じゃないからな 」






< 123 / 171 >

この作品をシェア

pagetop