ずっと、そばに
「…大丈夫。翔馬先生がすぐ来てくれたから 」
とはいっても質問に答えなければ、
心配させてしまうからうつむいて返事をした。
「良かった。俺も寒いからお湯に入るね 」
チャポン……と音がして、
翔馬先生の体重によって水かさが増すのを眺める
………すると、
後ろから翔馬先生の膝に挟まれて動けなくなってしまった。
浴槽はかなり広くて、他にもスペースはあるのに…
ちゃんと抵抗すれば、翔馬先生ならすぐ離してくれるけど、
嫌じゃないから…
むしろ寂しかった心が癒される。
満たされてスッと落ち着ける
さっきまでは絶望しかなかったのに…
生まれなければって本気で考えてしまっていたのに…
私が、役立つな人間なことは変わりないし、
それを思えば悲しくなるけれど、
翔馬先生といると不思議なほど心が休めるの
魔法でもかけられたみたいに…心の痛みが治まるの。
そんなことを思っていると…
「陽菜ちゃん、今日家で何かあった? 」