ずっと、そばに
「陽菜ちゃん、ありがとう。
でも、まだ言いたいことあるでしょ?
話終わらせようとしているけど、俺わかっているから 」
「グスッ どうして、わかるの? 」
「陽菜ちゃんって、思っていることが顔に出るから
さっき全部話すって言ってくれたんだから話して 」
「うん……。
翔馬先生はなんで、
私なんかといっしょにいてくれるの?
弱虫だし泣き虫で翔馬先生といたって、なんにもできないのに………」
「陽菜ちゃん、全部、話してくれてありがとう。
うまく説明できないかもしれないけど、
俺は陽菜ちゃんのすべてが好きなの。
可愛い顔も、優しいところも、少し弱いところも
俺は陽菜ちゃんの弱い部分も泣き虫なところも可愛くて仕方ない。
一人で泣いてほしくないけど、
こうやって俺の腕の中だったらどんなに泣いたっていいから。だから俺のそばにいてほしい 。
こんなの俺のワガママだけど、俺から離れないでほしい 」
耳元で聞こえる力強く真剣な声。
ここまで言われたら翔馬先生から
離れる理由なんてないよ。
「それに、陽菜ちゃんにしかできないことだってあるじゃん 」
「えっ…? 」
思わず反応してしまうと
翔馬先生の長くてキレイな指に涙をすくわれて
ぼやけた視界が少しだけはっきりしてきた。
そして、先生の顔が近づいてくる。