ずっと、そばに
「愛してる 」
耳もとでそう囁かれて、柔らかいものが唇に触れた。
たった一瞬のことなのに、一気に顔に熱を帯びる。
「こうやって俺を癒やすことは陽菜ちゃんにしかできないよ
言葉で説明するより、俺には陽菜ちゃんが何よりも必要で大切な存在だってこと体で教えてあげるから 」
翔馬先生………
甘い囁きと、初めての感触に恥ずかしくて、違う方向を向こうとすると、
両手で顔を挟まれてしまった。
「やっと涙止まった。そんなに嬉しかった?」
「………」
いたずらっぽくニヤッとして、頬に残っていた涙を
手のひらで拭いてくれる翔馬先生。
なぜかわからないけど…、魔法をかけられたかのように心が穏やかになった
心の隙間に挟まった、不安のかけらが翔馬先生の言葉によって、吸い込まれていったみたいに
「陽菜ちゃんとキスできて俺すごい幸せだよ。
これで俺が陽菜ちゃんのこと必要だって理解してくれた?」
「っ………」
だけど、心の重みがなくなったせいか、すっかり翔馬先生のペースに…のまれてしまう。
顔の辺りが尋常じゃないほど熱い
翔馬先生の愛が伝わって、私もすごく嬉しくて………。
でも、生まれて始めてこんなことしたから、なんかうまく伝えられなくて
言葉にできない変わりに、首に手を回して
顔を胸に埋めこんだ。