ずっと、そばに
「嫌!やだよ…怖いもん 」
「怖いのは良くわかっている
でも、手術受けないでこのまま悪化したら陽菜は死ぬ。だから…その前に… 」
死ぬなんて…そんな言葉聞きたくない。
私は必死で聞きたくないと首を振った。
「やだ、翔馬のバカッ。 死にたくないのに
でもっ… 」
「でも? どうした? 俺にはなんでも言って
嫌な理由でも不安なことなんでも相談して 」
涙を流しながら震えて私を安心させるために、抱きしめたまま、ギュッと手を握ってくれた。
「だって、手術している間に死んじゃうかもしれないから…。 やっと生きていたいって思えるようになったのに…」
リスクがあるなら
それだったら、このまま手術しないで翔馬といっしょにいたい
入院や痛い思いもしないで、普通に楽しく生活して
体が限界になったら死ぬ。
それを運命として受け入れるしかないなんて
そんなことまで考えてしまう。
「せっかく、翔馬といっしょになれたのに、
このまま入院して死にたくない。
翔馬と思い出作りたいの ………グスン 」
つい涙目で見てしまうと、翔馬は
「リスク高いもんな 」
悲しそうな顔でそうポツリと一言。
だけど、その後
私の顔を両手でしっかりと挟んで、真剣な顔に…
「でも、諦めたリなんかしたくない 」
はっきりと大きな声が響いた。