ずっと、そばに

「陽菜………、俺は死なせたりしないから絶対に
生きててほしいの陽菜に。
俺が守るって約束したから。今回だってその約束守ってみせるから 」


その言葉と共に翔馬の腕の力が強くなる。



「だから、俺のこと信じて 」


翔馬の力強い声が、私の弱い心を刺激する



『俺がついているから頑張れ 』って

そんな風に翔馬が言ってくれているみたいだった。




「陽菜……… 」


「……… 」


「陽菜の病気が少し良くなれば、
思い出なんて作り放題だから、生きる楽しみだってもっと教える 。10年後も20年後も俺は陽菜のそばにいたい 」



10年後………?


その言葉に、私の鼓動が変な感じにドクンという


手術しないと、絶対に迎えられない未来だから




それに翔馬はそんな先のことまで考えてくれているんだ


しかもこんな私といたいなんて………


私がもうずっと前から諦めて、自分から捨てようとした未来まで与えようしてくれているなんて…


そこまで…想ってくれているんじゃ


私だって覚悟しないと


翔馬を信じて、それについていくしかない。











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