ずっと、そばに
あれから私は翔馬の腕の中にずっといた。
正確には翔馬が離してくれなかったから…なんだけど…
抱っこされた状態でご飯食べさせてもらったり、
着替えさせてもらったり…
小さな赤ちゃんがされていることと同じ…
さすがに着替えは自分でやりたかった。
でも、すごく翔馬の愛が感じられて嬉しい。
翔馬は私の不安な気持ちを全部わかってくれるだけじゃなくて、甘えたい気分だということもすべてお見通しみたい
「陽菜、そろそろ病院行こうか 」
スーツ姿の翔馬と、少し大きめのカバン
カバンの中には、さっき真緒さんが用意してくれた私の部屋着とか日用品が入っている…
つまり、入院セット…
「翔馬、入院やっぱり寂しい… 」
「俺も陽菜が家にいないと寂しい。
でも、手術終わったらいっしょに暮らせるから 」
「…うん 」
翔馬が私の手をそっと掴む。