ずっと、そばに
翔馬side
翔馬side
ストレッチャーに乗せられる、陽菜の手を一瞬だけ握ると同時に
陽菜は意識を失ってしまった。
「点滴の準備して 」
看護師に指示しながら、聴診して心電図を装着する
まるで壊れた機械のような不規則な心雑音…
正常でない心電図の音。
このままだと心臓が止まってしまうかも。
心臓が異常な動きをしているのは、どの看護師も
わかっているから、とんでもない緊張感に包まれる。
俺まで、足がガクガク震えてきた。
ついさっきまで、陽菜は、悲しそうだけど、
俺に甘えたような顔してたから
まさかこんな状態になるなんて思ってもなくて
どうかしてしまいそうだった。
でも、指示する俺がこんなだと陽菜は助からない。
俺が正しい判断をしなければ死んでしまう。
陽菜の手術のこと以外考えたらダメだ。
息を整えて
「すぐに手術しないと危険な状態です。
手術室に運んで下さい
それから…………… 」
冷静に、一つ一つ大事なことを伝えていく。