ずっと、そばに
「やっぱり、手動かないか…。
陽菜は1週間も眠っていたから無理もないか。
でも、大丈夫。今は動かせないけど時間がたてば回復するから 」
そう言いながら、酸素マスクを外してくれる翔馬。
「ゴホッ………ゴホッ………」
「陽菜、苦しいな。少し深呼吸だよ 」
1週間か………
私、そんな長い間眠っていたんだ。
必死に息を整えている間、
頭の中で大変なことが起こっていたんだと理解する。
それに、ニッコリと微笑む翔馬…だけど疲れているみたいで
あまり元気がない。
ようやく呼吸が整いよく見てみると、翔馬の目の周りにはクマがある。
翔馬は優しいから心配してくれたんだよね?
私が目を覚まさなかったせいで…
そう思うと、とめどなく涙があふれた。
「陽菜、傷口とか痛い? 」
「ううん… 」
心配そうな表情をして、スルリ、と私の手を布団の中から取った。
そして手を握った後、そのまま私の目元に翔馬の手がきて。
「じゃあ、なんで泣いているんだよ?
大丈夫手術は成功したから 」
優しく涙を拭ってくれた。
「私が…目を覚まさなかったせいで………翔馬を疲れさせちゃった………ごめんなさい 」