ずっと、そばに
「こんなに元気ならもう大丈夫だな 」
「うん 」
「良かった。これで約束も守れる 」
「約束って…? 」
本当は覚えているよ。
指切りしたことも、全部。
でも、もう一度翔馬の口から言ってほしくて。
翔馬の優しい声が聞きたくて。
あお向けでベットに寝た状態で翔馬の顔を見た。
「陽菜は忘れちゃったのかー。残念 」
「………忘れてない 」
口角を上げて、私の顔を固定する翔馬に
慌ててそう言うものの、もう手遅れ
逃げる隙なんてなくゆっくりと顔が近づいてきた。
「陽菜、ずっと、そばにいる 」
後もう少しで唇がくっつきそうな状態で、
翔馬からの嬉しい言葉のプレゼント。
だけど、翔馬は少しイジワル。
もう少しキスされるくらいの距離なのに、
私を愛おしそうに見つめるだけ…
「翔馬…キスして 」
そんな翔馬が目の前にいて、もう感情なんて抑えることができなくて、
つい口から恥ずかしい言葉が飛び出してしまった。