ずっと、そばに

翔馬先生の顔見たいな… 会いたいな。

小学生のときは毎日毎日、嫌でたまらなかった回診…


なのに早くその時間にならないかと
考えてしまっている。

翔馬先生は私の中で特別な存在

医者と患者の関係って理解はしているつもりでも、接し方が温かくてそう錯覚してしまう。

朝の光が窓から少し差しこんでくる中、頭で先生のことを思い浮かべていると、


ーガラッ

そう音を立てて横に開くドア。


時間的に看護師さんかな ?と思い身体を起こしてみると、翔馬先生だった。



「陽菜ちゃん、おはよう。早起きだね 」


私が起きているのに気がつくと、明るい声で挨拶をしてくれる先生…


時計を見てもまだ回診の時間じゃない…

どうしたんだろう…?


「まだ回診の時間じゃないけど、陽菜ちゃんの様子が気になって早く来ちゃった。ごめんね 」


正直嬉しかったものの、
あえて顔に出さないて下を向いてしまう。


翔馬先生の言葉に心臓がキュッとなってしまって
どう反応したら良いか分からなかったから










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