ずっと、そばに
「よく眠れたかな? 」
ゆっくりと歩いてベットのそばにきてくれた翔馬先生
私を覗き込むような形になっていて
すぐ近くに先生の顔まであった。
「…うん、眠れたよ 」
「はぁ、良かった。熱はありそうだけど体は辛くない? おでこの傷痛まない? 」
「辛くないよ。怪我ももう治ったかも 」
本当は、ズキンと頭が痛むし
昨日怪我したところも違和感があるのについ隠そうと嘘を言ってしまった。
「陽菜ちゃん、ウソはつかないでね。
まぁ、診察すれば、体調くらいはわかるけど、できれば自分で話してほしいからさ 」
「だって……… 」
翔馬先生の言ったことは正しいのに…
素直に分かったって、返事ができない。
具合悪いなんて言ったら痛いことされるって、簡単に予想できてしまうもん…
こうだから、ますます人から嫌われちゃうんだよね
翔馬先生も内心は怒っていて、もう呆れているかも…
目に涙がジワリと浮かんできた。