ずっと、そばに

「えっ!翔馬先生もなの?」


驚いて涙が引っこんでしまった。



「医者なのにって思うかもだけど、今でも自分がされるとなると泣きそう 」


「それなら止めて。離してよ 」


採血が苦手な翔馬先生に親近感が湧いて油断してしまうと、あっさり捕まってしまい体を引き寄せらてしまう。


「そのお願いは聞けないな 」


「なんでっ ? 」


「陽菜ちゃんにとっては、
点滴も採血も必要なことだから 」



もしかしたら、やらないでくれるんじゃないかって期待していたのに…

却下されて腕を持たれて点滴を刺される。


「グスン…痛いっ… 」


「ごめんね、点滴は終わったよ 」


その言葉に安心なんてできない。
だって次は採血されるから…


「もう終わりにして 嫌。怖い 」


身をよじり、腕を動かそうとするのは精一杯の抵抗。


動いたら危ないのは分かっている…


けど、


どうしても嫌っ!









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