ずっと、そばに

「病院から逃げだりして、本当にごめんなさい。迷惑ばっか………かけて …グスン
それから、探してくれて、ありがとう 」


頭の中もグチャグチャで考える思考回路なんてないから

頭で思っていることをそのまま伝える。


翔馬先生の顔だけは、しっかりと見て。


「病院から逃げだしたのは俺にも責任があるから陽菜ちゃんだけが悪い訳じゃないよ。
怖かったときに助けてあげられなくてごめん 」


確実に私が悪いのに、どうしてそんなこと言えるの?

優しすぎるって…



何も返事ができなくて、ただ翔馬先生の顔を見つめていると

顔まですっぽりと翔馬先生の胸の中に入れられた。




「陽菜ちゃん、体冷たいよ
ここ寒いし、このままだと危険だから戻ろう 」


言われみてやっと気づいた。


異常なほど翔馬先生の体が熱いのは、

体温が下がってしまったせい。


低体温でもう少しで死んじゃうところだったんだ。


さっきは自分の意志このまま死んじゃえば、

なんて思っていたのに…ブルっと身震いする。



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