ずっと、そばに
「ごめんね。針さすよ。 力抜いたままにして 」
翔馬先生の声と同時に、
腕にズシリと重たい痛みが襲った。
「っ…痛いっ。やだ グスン…ヒック 」
どんなに泣いても、ガッチリ固定されているから、
もう耐えるしかない…のはわかっているしその上
この注射もっと痛くなるんだよね…
「陽菜ちゃん液入れるからもっと痛いよ 」
「もう、やっ ! 痛っ グスン…ワーン 」
痛くて痛くてもう泣き叫ぶことしかできない…。
「終わったよ、頑張ったね。よしよし 」
「ウッ…翔馬先生、やっ 」
針が抜かれた後も、腕がジンジン痛くて翔馬先生からプイと顔を背けてしまった…。
こんな態度、先生にとりたいわけじゃない…
だけど、針が抜かれた瞬間だけは
どうしても怖くて怖くてたまらなくて
信頼しているのに…自分の気持ちとは反対のことを…