ずっと、そばに
「やっぱり、好きなんでしょ陽菜ちゃんが。
こんな顔が真っ赤になる翔馬初めて見た 」
「真緒、少し黙って 」
ニヤニヤ俺をからかうように言う、真緒に冷たく言う。
それでも全く動じずに…
「翔馬、顔怖いっ。陽菜ちゃんにはもっと優しい顔してたのに… やっぱりそうなんだ 」
確信しているかのような、顔をしてくる。
たしかに俺にとって、陽菜ちゃんは前からずっと特別。
守ってあげたい。もっとそばにいてあげたいって他の患者さんにはないような感情を抱いている。
真緒の言っている通り、これが好きって気持ちなんだと思う。
もう認めるしかない。
「好き………でも,」
だけど、陽菜ちゃんは俺のことどう思っているのか?
そう考えてしまうと想いを伝えようなんて
勇気はもてない。
それに、陽菜ちゃんは患者だし、年だって違いすぎる。
俺なんかに告白されたら、きっと迷惑だろう。
なんて思っているのに、真緒はまるで恋が叶ったかのように、喜んだ顔を。