ずっと、そばに
「ただいま………」
「………………」
無視されるなんていつもの事。
それでも、胸が痛くなる。
お母さんの期待通りの子じゃないのは分かっている。できる子どころか普通の子ですらない。
体もポンコツでネガティブな性格。
ただの出来損ないだから…。
わかったいても、血が繋がっていてその上ずっと暮らしていた家族にこんな態度取られるのは傷つく。
氷のような冷たい目に耐えられなくて、お母さんの横を通り
ゆっくりと階段をのぼり自分の戻った。
生まれなければよかったのかな?いなければよかったのかな? 私なんて。
消えちゃえば………。
そんな考えまで頭にめぐってきたとき。
ふと、翔馬先生の顔が浮かんで、なんとか悪い思考打ち消す。
こんなに精神的にこたえているのは、
翔馬先生の優しさに少し慣れて
しまったからなんだけど…
確実にその優しさで
私の心は救われたんだよね。